Vol.12023.10.02

周防大島、初めて来た日が移住した日!フルリモート移住活動でもみっちり現地調査できた成功の鍵は…?

Vol.12023.10.02

周防大島、初めて来た日が移住した日!フルリモート移住活動でもみっちり現地調査できた成功の鍵は…?

渡辺 知恵理さん(31)

  • 移住前の居住地

    :埼玉県坂戸市
  • 移住前の仕事

    :理学療法士
  • 移住後の居住地

    :山口県周防大島町
  • 移住後の仕事

    :リゾートホテルのスタッフ

明るく前向きな性格と行動力、思いたってから数ヶ月で埼玉から周防大島へと移り住んだ知恵理さん。しかも、コロナ禍で現地を訪れることがままならなかったとはいえ、初めて島に足を踏み入れた日が、移住の日だったとか! しかし詳しくお話を伺えば、やはり「明るく前向き」なだけにあらず。周到な情報収集・現地調査と準備をしてその日を迎えていたことがわかりました。

リゾートホテルで働く今の暮らしを存分に楽しみながらも、地域との関わりやつながりをもっと深めていきたいと常に新しいことにチャレンジしている知恵理さん。ここにいたるまで、どのように就職や引っ越しなどのステップをクリアし、どのように憧れの島暮らしを実現したのか、紐解いていきましょう。

とにかく明るい知恵理さん。

海なし埼玉県民の青く遠い憧れ

当初は国内の移住ではなく、英語力を磨きたいとの想いからワーキングホリデーを考えていたという知恵理さん。コロナ禍で旅行すらままならない中、徐々に「島」への移住に想いを馳せるようになりました。

「職場の先輩と旅した屋久島がすごく楽しくて、島っていいなと思うようになりました。埼玉は海なし県なので、海への憧れもあって、ワーホリがダメなら島で暮らしたいなと。ただ職がないと暮らしていけないし、具体的にどの島に移住したいというのは決まっていなくて…」

ネットを駆使して情報を収集、県の移住担当者も味方につけて着々と

移住について家族に相談するうちに、兄から勧められたのが『アイランダー』というイベントでした。『アイランダー』とは、全国の島が交流人口の拡大やUJIターンの促進を図るために行う交流イベント。サイト内には全国の島に関する求人情報をまとめたコーナーがあり、そこで周防大島の求人を見つけたのが移住への大きなきっかけとなりました。
病院で理学療法士として働いていた知恵理さんの希望職は、これまでとは違う業種であること、そして人と関われる仕事であること。周防大島の『マリッサリゾート サザンセト周防大島』(当時はサンシャインサザンセト)の求人が、社員寮完備というのも大きなポイントでした。

山口県の移住相談窓口・やまぐち暮らし東京支援センターにオンラインで相談したり、転職先の面接もオンラインで臨みました。社員寮が完備されているため、就職とともに住む場所が決まり、引っ越し先の家具の手配など、手探りながらも着々と準備を進行。

「一度も現地に行けなかったので、東京・有楽町にある山口県の移住相談窓口・やまぐち暮らし東京支援センターの平尾さんと、周防大島町の現地の移住相談窓口の担当者・西村さんにはたくさん助けてもらいました。何を準備していけば良いかなど細かなことを色々聞いたり。移住しておしまいじゃなく、住み始めてからも困ったらいつでも西村さんに連絡しちゃおうって思えたのは心強かったです」と知恵理さん。西村さんが担当を離れた現在もそのご縁は続いています。

山口県移住相談窓口 やまぐち暮らし東京支援センター
やまぐち移住コンシェルジュ
平尾・木村
就職相談員
村上
相談時間
10:00~18:00
(月曜日、祝日、お盆・年末年始は休み)
連絡先
東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館8階 NPO法人ふるさと回帰支援センター内
TEL: 03-6273-4887 / FAX: 03-6273-4404※出張等で不在の場合がありますので、ご来所の際はお手数ですが事前にお電話いただけますと幸いです。
移住相談窓口担当(当時)の西村さんとの再会で笑顔がこぼれる知恵理さん。

コロナ禍ということもあり、実際に移住するまで結局一度も現地を訪れることは叶いませんでしたが、2021年の秋に前職の退職と移住を決意し、2022年春には周防大島へ。情報と、イメージはしっかり頭に叩き込み、埼玉から車1台に詰め込めるだけの荷物を詰め込んで、満を持しての引っ越しでした。

落ち込んだりもしたけれど…元気です。

就職してから数ヶ月後に、ホテルは大幅にリニューアル。ファミリー向けのカジュアルな雰囲気から、インテリアや接客など一つひとつの要素にこだわった、よりラグジュアリーなリゾートホテルへと生まれ変わりました。知恵理さんは現在、『マリッサ リゾート サザンセト 周防大島』でフロント業務に従事しています。

「接客業に対して不安もありましたが、職場の人間関係が良いので助かっています。休みの日や終業後は、寮の子たちとBBQをしたり海で遊んだりすることもあります。ホテルの宿泊者には高齢の方やケガをされて車イスを利用される方もいらっしゃるので、前職での経験が活かせる部分もありそうだなと思っています。時にはトラブルがあったり、慣れない業務で怒られて落ち込むこともありますけど…」

老若男女を問わず多くの人と関わりながら、「楽しかった!」と満足して帰っていくお客さまの姿が、やりがいにつながっているそうです。

『マリッサリゾート サザンセト周防大島』から。眼の前に青く静かな瀬戸内海。

中古物件にDIYリノベーションも憧れる…

周防大島町の人口は約14,000人(令和2年国勢調査)。島とはいえ、本土とは橋でつながっている便利さも魅力です。

「車に乗るのが苦ではないので、買い物には橋をわたって柳井というエリアまで出かけます。埼玉の実家に帰るときは飛行機なのですが、岩国空港は5日間までなら無料で駐車できるんですよ。飛行機で帰りやすいのも良いです」と知恵理さん。1年目はまず仕事に慣れることを目標とし、2年目はウェイクボードやSUPといったマリンスポーツを通して島の自然を堪能。今後は、島の人たちとの関わりをもっと持ちたいと話します。

海遊びを満喫する知恵理さん。

「寮のご近所さんと立ち話をしたり、野菜をおすそ分けしてもらったり、地域の人と海辺を散歩しながら声をかけ合ったりすることもあります。景色のきれいさはもちろんですが、人の温もりに触れられるのも周防大島の魅力。本当に温かい島なんです。これからは海辺のゴミ拾いなど、ボランティアやイベント活動にも参加したい。島内に良い物件があれば、DIYをして住むというのも憧れますね」と語ります。

「オープンな親」と知恵理さん

「両親、兄、そしてダウン症の妹がいるのですが、世の中には子どもに障がいがあるということで、閉鎖的になってしまう親御さんたちも多いみたいなんです。うちは真逆ですごくオープン。人見知りしない両親です。父の仕事の関係で暮らしたことのあるアメリカでも、三重県でもご近所付き合いをオープンにしていて、妹のことでご近所さんに助けていただくこともありました。私の性格は、そんな両親の影響でしょうね」と知恵理さん。

人との関わりを大切にするご家族の中で育った彼女の笑顔は、いつでもその場をパッと明るくしてくれます。人懐っこい性格と持ち前のコミュニケーション力で、地域の人ともつながりを深めている知恵理さん。仕事や出身などあらゆる枠を超えて、その活動はどんどん広がっていきそうです。

車、ゴミ分別、虫…暮らしてないとわからないことリスト

最後に、移住の先輩として心強いメッセージをくれた知恵理さん。
「みなさん現地に行くのは遠かったり、仕事で忙しかったりするでしょうから、まずは私のように東京での移住のイベントに参加したり、相談窓口を訪ねてみるのがいいと思います。そういう機会に、車が欠かせないだろうかとか、買い物の都合、ゴミの分別はどのような程度か、虫がどうか、など、暮らしてみないとわからないであろう細かいことをよく思い描いて、そして地元のことをよく知っている人にヒアリングしておくのがおすすめです」

「それと、なんだかんだで今なら現地には一度は行ってほしいですね(笑)私はコロナ禍で“思いきって行っちゃえ!”と、楽しみが9割、不安が1割くらいの気持ちで決めてしまいましたけど。実は、行ってみて無理なら、すぐに帰ればいいやっていう思いもありました。
周防大島には数日間滞在できるお試し暮らしの制度もあるので、移住の先輩に会って話を聞くこともできます。長期滞在が難しければ、旅行がてら訪れるのも良いし…あ、そのときはぜひマリッサリゾートへ(笑)今はできることがたくさんありますね!」

どんなエピソードもとびっきりの笑顔で話してくれた知恵理さん。彼女ほどのスピード感でヒョイッと移住してしまうのは難しくても「悩むより動く!」という姿勢は見習いたいところ。常にアンテナを立てて情報収集、相談窓口に行ってみる、旅行がてら現地へ赴く…など。まずは一歩踏み出してみることも大切。何より、もしあなたが周防大島に興味があれば、知恵理さんという先輩移住者がいてくれることが、どんなに心強いことか!周防大島町の移住情報『周防大島移住なび』もぜひチェックしてください。

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渡辺さんおすすめ情報 やまぐち暮らし東京支援センター

渡辺さんも訪れたという東京・有楽町の移住相談窓口・やまぐち暮らし東京支援センターは、ただ山口のことを聞いてみたい方でも大丈夫。お気軽に足を運んでみてください。そのほか、オンラインでも相談を受け付けていますので、お近くにお住まいでない場合やお時間がなかなか取れない方でもお気軽にお問い合わせを。

知恵理さんが勤務する、『マリッサリゾート サザンセト周防大島』。
取材にもご協力いただきました。